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ハワイ オアフの丸亀製麺の行列に見る日米消費動向

日本国内の外食動向と米国の外食動向の違い

2022年3月にワクチン接種3回目を受け、入国が待機日無しとなってから現地での個人的な事業で過去3年コロナ禍のお蔭で滞ってきた業務や関係する現地の方々との打ち合わせを兼ね、早速4月21日から27日まで一足早くハワイに伺ってきました。 

 

もちろん、麺ビジネスに関連することからオアフでの和食・蕎麦・うどん店や外食全般、現地ローカルの方々の外食事情や米国本土から訪れているオアフの活況とこれからGWを迎えるハワイにとっては待ち望まれる日本人観光客が多く訪れるのを首を長くして待っているオアフの観光関連事業者などを通じて、日本国内の外食動向と米国の外食動向の違いを私が感じた感想を思うがまま考察させていただきます。 

目新しさではない人気の理由

コロナ前も丸亀製麺2000店の内、売上第一位はオアフ店ですがいまこの時点でこの行列(写真参照)です。私が伺った4月25日はGW前ということもあってフライト便数も少なく、4路線のコードシェア便でもまだ空席がある状況でした。当然ながら日本の方はパラパラと見受けられる程度です。写真でもご覧になれるかと思いますが、行列をつくっている方は現地ローカルの方々、米国本土(西海岸都市部)からの方々で、厨房で働く方々もすべて現地の方というまさに現地の現地による現地の方の外食となっています。 

 

この行列、写真では直線的にしか見えず伝わりにくいですが実は奥に見える交差点をL字にまがった先まで続いているのです。 

いかに丸亀製麺のうどんがに人気と言っても開業からかなり長くなってきていますので、目新しさがすべてという行列ではないことは、はっきりしています。

コロナ禍のハワイ政府の補償制度

個人消費を支えている大きなファクターとなっているのは、コロナ禍のハワイ政府の補償制度にありました。観光事業で多くの収益を得ているハワイでは、例えばホテルの客室稼働率で言えば、2021年1月~3月までは、ほとんどノーゲスト稼働率がゼロの状況、その後も低水準の稼働率で推移して、2021年1月から12月の通期で、稼働率は35%程度という有様でした。したがって、休業や撤退などホテルレストラン事情は雇用が維持できず多くの失業者をだしました。

 

しかし、日本と米国の大きな違いですが、手厚い失業給付金によって個人の所得は実質的に減らないどころか増加することも多く、個人に手厚い米国らしい補償制度によってコロナ禍から脱する回復に向かって消費の底力になっています。つまり、企業に補助金・助成金・協力金・低利貸し付け・雇用調整助成金など企業を保護することで雇用を維持する個人補償とは抜本的に政策や視点が全く違います。 

 

企業を通じて個人消費となる原資となる所得を確保する施策で企業判断に任せるフィルターを掛けて均一な雇用と消費を下支えする日本、一方で米国のように直接個人へ所得を確保させて、来る消費回復に備える個人のへの消費の活性化につながる施策と言えるかもしれません 。

 

そんな所得環境を反映してか、ハワイの消費力の回復スピードが急加速する予感が現地を見て直感しました。ほとんどの人がすでにマスクをしない日常を取り戻していることも回復ピッチを速めています。

深刻な人手不足・物価高騰

とある日本食レストランオーナーのお話を聞くと、とにかくハワイの人手不足は深刻で日本以上待遇を用意しなければならないと嘆いておりました。物価の高騰も深刻で、ランチ相場はこの時点で日本の2.5倍、チップも支払いに対して最低18%~24%と伝票にも記載があり、チップを加えると約3倍、さらに2021年12月からオアフに宿泊の場合は新たに宿泊税(OTAT)が3%増税も実施され、加えて、円安により日本から見れば昨年末から昨年の為替114円前後から実質約2割高になるなどハワイの観光事業者からは日本人がコロナ明けに多くの方にきてもらいたいと思いつつも現在のハワイは米国本土、その大半は西海岸都市部からの観光に支えられているようです。 

 

最後に余談ですが、先程申し上げた30年以上オアフに住む日本人の和食店オーナーの方から1$が140円になればすべてを売却して日本で悠々自適で暮らしたいと真剣な表情で話してしてくれたことが強く印象にのこりました。

 

麺ビジネスコンサルタント 渡邉眞人